経理は正確な仕事が要求されるので、ミスはあってはいけません。
しかし実際は、仕訳の計上ミスをしている人はたくさんいます。
そのため、もしあなたがミスが多くて悩んでいても、同じような人はたくさんいますので安心してください。
ただ、そうは言ってもミスは起こさないことが一番です。
そこでこの記事では、仕訳のミスを防止する方法についてご説明します。
仕訳のミスの種類
まず、仕訳の計上ミスといってもミスの種類はいくつかあるかと思います。
- 金額を間違えた
- 勘定科目を間違えた
- 消費税を間違えた
- 仕訳につけるマスタを間違えた
おおよそこのような仕訳の間違いが多いのかなと思います。
この記事では、正しい仕訳が計上できる状態であることを前提に解説していきますので、そもそも集計が誤っていたという類のミスは集計方法の見直しから始めてください。
仕訳のミスを防止するポイント
では、そのようなミスを防ぐためにはどうしたらいいでしょうか?
仕訳のミスを防止するポイントとしては2点です。
- 過去の仕訳と見比べる
- 計上後のあるべき試算表になっているかチェックする
それぞれについて解説します。
過去の仕訳と見比べる
1点目の過去の仕訳と見比べるということですが、初めて計上する仕訳を除けば、すべての仕訳は過去に似たようなものが計上されています。
従って、過去の仕訳を参照しながら仕訳を計上すれば、勘定科目や消費税のミスを避けることが出来ます。
意外と過去の処理を確認せずに仕訳を計上している人がいますが、経理処理は過去からの継続が大事ですので、必ずチェックするようにしましょう。
チェックの方法は簡単で、毎月計上している仕訳であれば、前月の仕訳と比較するだけです。四半期や年度末だけの仕訳であれば、それぞれ前回の仕訳を用いて比較します。
金額が2倍、3倍になっていれば間違いの可能性があります。また、勘定科目が異なっていれば間違いの可能性があります。
こうした怪しいと思われるところをチェックするだけで、仕訳のミスは大幅に減らすことが出来ます。
1つ注意が必要なところは、過去の処理が必ずしも正しいとは限らない点です。
過去が間違っていて、今回が正しいこともありますので、過去が間違っている可能性も念頭に置いて確認をお願いします。
計上後のあるべき試算表になっているかチェックする
2点目の計上後のあるべき試算表(連結の場合は連結精算表)になっているかチェックするということですが、仕訳を計上することに意識のある方は多いのですが、計上後の残高がどうなっていればいいのかという意識のある方は少ないです。
例えば、前払費用を取り崩す仕訳を計上したら、計上後の前払費用の残高があるべき金額になっているかチェックします。
業務フローとして仮勘定を用いているのであれば、仮勘定が0になっているか確認します。
仕訳をミスする人は特にこのチェックが漏れている人が多いので、意識するといいと思います。
実際、上長の方が仕訳を承認するときは、この観点からチェックをしています。
仕訳そのものの金額や勘定科目ももちろんチェックしていますが、まずは残高を見て違和感がないかをチェックした後に行っています。
従って、仕訳を計上した方もその観点から事前にチェックを行っておけば、仕訳のミスを防止することが可能です。
まとめ
仕訳のミスを防止する方法について解説しました。
過去の仕訳を比較し、計上後の残高をチェックすることが重要です。
この記事では、正しい金額が分かっている状態を前提に解説しましたが、もし金額の集計の過程でミスが多いのであれば、その業務フロー自体を見直すことも重要です。
エクセルで作業しているのであれば、こちらの記事が役立つと思いますので、ぜひご覧ください。
この記事で皆さんの作業ミスが減ることを期待します。