簿記の資格があれば経理業務は出来る?

簿記の資格があれば経理業務は出来る?仕事

簿記の試験を頑張っている方は、いずれ経理業務に携わりたいと考えている方が多いのではないでしょうか。

一方で、簿記の資格を取っても経理業務をこなせるのか不安という方もいらっしゃると思います。

私も簿記2級を大学生の頃に取得し、新卒で経理部に配属になりましたが、簿記の試験と経理業務は異なるものでした。

この記事では、簿記の資格と経理業務の関係性を解説したいと思います。

簿記試験の勉強を始めてみようという方は、こちらの記事もご覧ください。

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簿記の資格保有者=経理業務の出来る方ではない

最初にお伝えしたいのは、簿記の資格を持っているからといって経理業務をこなせるわけではないということです。

主な理由は下記になります。

  • 情報を取りに行かなければならない
  • 仮勘定が頻繁に出てくる
  • 7割の正答率ではダメで、1つのミスも許されない
  • 重要性という概念はある

情報を取りに行かなければならない

簿記試験と経理業務が異なる1つ目の理由が情報を自分で取りに行く必要があることです。

経理未経験者の方は、自然と経理に必要な情報が集まってくるとイメージされる方も多いのですが、実際は情報が集まるように仕組みを作り、それでも経理業務に必要な情報をもらえないときは自分で取りに行く必要があります。

詳しいことはこちらの記事でも書いてありますので是非ご覧ください。

具体的に説明しますと、簿記の問題は下記のような形で出題されます。

<問題>

商品¥150,000 を販売し、代金は現金で受け取った。

<解答>

現金 150,000 / 売上 150,000

経理業務では、この問題文にある商品150,000円を販売したこと。そしてその商品代として現金を受け取ったこと。この2つとも情報をもらいに行かなければなりません。

従って、情報収集能力というものが必要になります。

仮勘定が頻繁に出てくる

簿記試験と経理業務が異なる2つ目の理由が仮勘定が頻繁に出てくることです。

先ほどの簿記の例でも簿記試験としての解答は下記の通りです。

<問題>

商品¥150,000 を販売し、代金は現金で受け取った。

<解答>

現金 150,000 / 売上 150,000

ただ、多くの企業の経理実務では下記の仕訳になります。

<解答>

売掛金 150,000 / 売上 150,000

現金 150,000 / 入金仮勘定 150,000

入金仮勘定 150,000 / 売掛金 150,000

このような3つの仕訳に分かれる理由は主に2つです。

  • 仕訳を計上する担当者が異なる
  • 仕訳を計上するタイミングが異なる

仕訳を計上する担当者が異なるというのは、売上を計上するには営業部、入金伝票を計上するのは財務部、売掛金の消込を行うのは経理部というようにそれぞれの部署で役割分担がされていることです。

すべての取引を同時にチェックして仕訳を計上する担当者がいないため、仕訳が複数に分かれて計上されます。

計上するタイミングが異なるというのは、売上を計上するタイミング、入金があるタイミングが異なることを指しています。

このような役割分担とタイミングの違いにより仮勘定で暫定的に計上しておく処理が経理実務では多発します。

実際に月次を締める時には仮勘定は全て0にするのですが、一時的にでも仕訳には登場するので慣れるまでは仕訳の意味を理解するのに苦労すると思います。

7割の正答率ではダメで、1つのミスも許されない

簿記試験と経理業務が異なる3つ目の理由は、1つのミスも許されないことです。

簿記の試験では70%以上取れば合格ですので、言い方を変えると30%は間違えてもOKとなります。しかし実務ではそうはいきません。1円単位できっちり合わせる必要があります。

従って正確な業務を行う必要があります。

重要性という概念はある

簿記試験と経理業務が異なる4つ目の理由として、先ほどと反対の話になりますが、重要性という概念があります。

重要性の乏しいものは簡便な処理や表示を認めるというものです。

この概念は経理実務の煩雑な取引を整理するために用いられるので、簿記試験では重要性の概念はありません。

正確な処理を行うことは大事ですが、どこかで割り切る考えも持ち合わせることが必要ですね。

まとめ

簿記の資格を持っていても経理業務をこなせないということをお伝えしてきましたが、一方で、経理業務を行うには簿記の知識は必須です(資格は必須ではありません)。

仕訳が分からないと業務を行えないためですね。

従って、経理初心者の皆さんは資格勉強も行いつつ、実務で学べる経験も大事にして欲しいと思います。

簿記3級を独学で合格するための勉強法については、こちらの記事で紹介していますので、勉強中の方はご覧ください。

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